ハイロー?エレベーション?どうやって選ぶ?機能で見るトムソンベッドの選び方

機能で選ぶトムソンベッドの画像

アメリカ産まれのトムソンベッドってそもそもどんなベッドなの?

一言で「トムソンベッド」といっても、予算や機能や動きも様々・・・購入する際は何を基準に選んでいいかわかりづらいですよね。

まずはトムソンベッドがなぜ生まれたのか?トムソンベッドの歴史をおさえておきましょう。

トムソンベッドの歴史

もともと、トムソンベッドは立った状態の身体のゆがみをベッドの上で再現するために立ち上げる機能がつけられたんですね。時代は流れ、トムソンベッドも様々な種類が選べるようになりました。

1.ポータブル型

ポータブルタイプのトムソンベッド画像
女性でも持ち運びが可能なほどコンパクトなサイズ、重量にまとまるトムソンベッド。

まず「ポーターブル」と呼ばれる携帯できるタイプ。

もともと、アメリカのカイロプラクターがスポーツ選手の海外遠征や、出張で施術をする際に持ち運べるようにしたのが始まりです。折り畳みができ比較的軽量にできています。(といっても体格差のある日本人には重いですが・・・)必要最低限の機能で価格も比較的安価ですが、あくまで携帯用なので強度的には不安な面もあります。

2.ステーショナリー型

ステーショナリータイプのトムソンベッド画像
電気を使用せず、低価格帯のラインナップが魅力

これは据え置き型で電気を使用しないシンプルなベッドを指します。価格のバリエーションが豊富で安いもので40万円くらいから多機能なものだと100万円を超えるものまで様々。常時使える強度があるので院に導入するなら最低このくらいのものをそろえておくとよいでしょう。据え置き型なので、ベッドの高さが固定なため施術者が複数にいる場合や、患者と体格差がある場合はうまく施術できないこともあるので注意が必要です。

3.エレベーション型

エレベーションタイプのトムソンベッド
施術者の負担も軽くできるエレベーション(昇降機能)トムソンベッド

ベッドの高さを電動で調整できるため、トムソンテクニック(リンクを張る)際の脚長検査などではベッドを高くしたり、矯正する際はベッドを下げたりできるから、施術する側の負担が少ないのがこのエレベーション型です。ロイド社のものなら自動でドロップを上げる機能を追加することもできるので、施術の幅が広がります。価格帯も150万円前後と比較的手が届きやすいのもうれしいところ。

4.ハイロー型

ハイロータイプのトムソンベッド
ハイロー(起立機能)を持つ、一般的なトムソンベッド

ベッドがハイロー(起立する)一般的なトムソンベッドのタイプがハイロー型です。脚長検査の再現性が高く、患者の身長に合わせてベッドを自由に操作できるから本格的にトムソンテクニックを導入されるなら抑えておきたいベッドです。ロイド社のギャラクシーハイローなら身長調整も油圧でワンタッチ。施術のスピードが上がります。

5.ハイロー&エレベーション型

ハイローとエレベーション機能をもつトムソンベッドの画像
ベッドの起立、昇降機能を有するハイブリッドタイプ

ベッドがハイローし、エレベーションする3と4を足し合わせたハイブリッドがこの型です。施術者の身体の負担も少なく、トムソンテクニックの要件も満たす素晴らしいベッドですが、フラッグシップモデルになるので価格がやや高いのが難点。でも導入した先生は「もうほかのベッドは使えない」といわれるくらい体が楽なんです。施術寿命を延ばすなら検討したいですね。

6.フレクション型

フレクションタイプのトムソンベッド画像
様々な施術技法や、器具と連携して施術の幅が広がる

ロイド社のトムソンベッドにはフレクションというCOXテクニックで使う機能が搭載できるものがあります。自分のオリジナルの施術が組めるので、アイディア次第で様々なバリエーションのメニューができますよ!拡張性が高く、施術の幅が高いのがこのフレクション型なんです。

いかがでしたか?トムソンベッドといってもタイプは様々。この記事を参考にして院の施術メニューや、施術する方の体格、患者の客層などに合わせて失敗のないベッドを選びましょう。もし、それでも選ぶのに迷った場合は経験豊富なスタッフに聞くのがおすすめです!

この記事を書いた人:江崎 健太郎
江崎器械株式会社で代表を務めております。 トムソンベッドを30年以上取り扱う会社の三代目社長を勤めています。近年は高齢者向けトレーニングマシン「タートルジム」の開発にも携わっています。 マレーシアにて開催された、3RD.World Conference On Exercise Medicine 2019に「Think Simple In Training Elderly To Engage In Physical Exercise」という講演タイトルで登壇致しました!

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